「求人を出しても、なかなか応募が来ない」
そんな悩みを抱えていませんか。
媒体に掲載しているのに、
「思うような人材に出会えない」
と感じている方も多いのではないでしょうか。
その悩み、すごくよく分かります。
そこで今回は、
“採用サイトのリニューアルで定着率が変わった実践ステップ”
を、事例とあわせてお伝えします。
目次
1. 求人媒体だけでは応募が続かない構造的な理由
求人媒体には、
多くの求職者が集まる場所へ自社の募集を届けられるという明確な強みがあります。
一方で、
媒体の性質上どうしても避けられない制約もあります。
第一に、掲載枠の形式が決まっているため、
他社と横並びで比較されやすいという点です。
職種・勤務地・給与・休日といった条件が同じ様式で並ぶと、
求職者の判断は条件比較に寄ります。
条件面で大手と競り合う構図になれば、
中小企業が不利になりやすいのは自然なことです。
第二に、掲載期間が終われば情報が消えるという点です。
費用をかけて作った原稿も、
掲載終了とともに露出がなくなります。
翌年また募集する際は、
同じところからやり直すことになります。
情報が資産として蓄積されません。
第三に、伝えられる情報量に上限があることです。
中小企業の魅力は、任される範囲の広さ、
経営との距離の近さ、仕事の進め方の自由度、
地域とのつながりといった、
条件表には収まりにくい部分にあります。
この部分が伝わらないまま入社が決まると、
入社後に「思っていた仕事と違う」という食い違いが生じやすくなります。
早期離職の多くは、能力の不足ではなく、
事前の期待と実態のずれから起きています。
採用サイトは、この3つの制約を補う役割を担います。
比較軸を条件以外にも広げられ、情報が消えずに残り、
量の制約なく実態を伝えられる。
求人媒体を置き換えるものではなく、
媒体の弱点を補完する装置として考えるのが適切です。
※本記事の事例は構成イメージです。
公開時は当社の実案件に差し替えます。
2. 事例|採用サイトの刷新で応募の「質」が変わった中小企業のケース
ある製造業の企業から、
採用に関するご相談をいただいた場面を想定してご紹介します。
従業員数十名規模、
地域では長く取引を続けている会社ですが、
若手の採用に苦戦していました。
当初のご相談内容は「応募数を増やしたい」というものでした。
しかし現場のお話を伺うと、
実際の課題は少し違うところにありました。
応募自体はゼロではないものの、
面接に進むと仕事内容の認識が大きくずれている方が多く、
入社に至っても短期間で退職するケースが続いていたのです。
同じ採用活動を繰り返すたびに、
現場の受け入れ担当者が疲弊していく状況でした。
このケースで最初に行ったのは、
求人原稿の書き直しではなく、
社内へのヒアリングでした。
在籍年数の異なる社員の方々に話を聞くと、
共通して語られた点があります。
ひとつは、少人数だからこそ一人が担当する工程が広く、
全体の流れを理解できること。
もうひとつは、改善提案がその場で採り上げられ、
実際に工程が変わっていくこと。
この2点は、
既存の求人原稿にはまったく書かれていませんでした。
会社側が「当たり前のこと」として認識していたためです。
採用サイトでは、この2点を軸に構成を組み直しました。
社員インタビューで実際の言葉として掲載し、
1日の流れを時系列で示し、
扱っている製品がどこで使われているかまで踏み込んで説明しました。
あわせて、
会社案内パンフレットと社員撮影も同時に進め、
紙とWebで同じ写真・同じ言葉を使えるようにしています。
公開後に起きた変化は、
応募数の急増ではありませんでした。
変わったのは応募者の状態です。
面接の場で「サイトのこの工程の話が印象に残った」と具体的に語る方が現れ、
仕事内容についての質問が事前情報を踏まえたものになりました。
採用担当の方からは、面接で説明に費やす時間が減り、
見極めに使える時間が増えたという声をいただいています。
入社後の定着についても、
以前より腰を据えて取り組む方が増えたという評価をいただきました。
数値としての比較は、
条件が年によって変わるため単純には行えません。
ただ、
応募者の理解度が上がれば入社後の食い違いが減るという関係は、
多くの企業で共通して見られる傾向です。
3. ステップ①|社員インタビューで自社の魅力を言語化する
採用サイト制作で最初にやるべきは、
デザインの検討ではなく、
自社の魅力を言葉にする作業です。
ここを飛ばすと、
どこの会社にも当てはまる無難なサイトができあがります。
最も有効な手段が社員インタビューです。
対象は3〜5名、入社1〜3年の若手、中堅、
ベテランをそれぞれ含めると視点に幅が出ます。
聞くべきことは、
志望動機や仕事のやりがいといった定型質問だけではありません。
次のような質問が、具体的な言葉を引き出します。
- 入社前に想像していた仕事と、実際に違っていたことは何ですか
- 直近1週間で「うまくいった」と感じた場面を教えてください
- 仕事で大変なのはどんなときですか
- 友人にこの会社を説明するとしたら、どう伝えますか
大変な点を聞くのは、隠さず書くためです。
きつい工程や繁忙期があること、
覚えることが多いことを正直に書いておくと、
それを承知した方が応募します。
良い面だけを並べたサイトは、
入社後の落差を生む原因になります。
インタビューは録音し、
話し言葉の質感を残したまま原稿にします。
整えすぎて広報文のような文体になると、
途端に読まれなくなります。
当社では、インタビューと撮影を同日に実施し、
話している場面や実際の作業風景をあわせて記録する進め方をご提案しています。
写真は、
採用サイトだけでなく会社案内パンフレットや求人媒体の原稿にも流用でき、
素材を一度そろえておくと以降の採用活動が格段に楽になります。
4. ステップ②|掲載必須コンテンツ(仕事内容・1日の流れ・数字・待遇)
言語化した内容を、求職者が知りたい順に並べます。
最低限そろえたいのは次の4つです。
仕事内容職種名と抽象的な説明だけでは伝わりません。
担当する工程、使う道具や設備、関わる人、
成果物がどこへ届くのかまで書きます。
複数の職種がある場合は分けて記載し、
未経験者がどこから始めるのかも明示します。
1日の流れ始業から終業までを時系列で示します。
休憩の取り方、繁忙期と閑散期の違い、
残業が発生する場面まで書けると、
働く実感が伝わります。
図や表で示すと理解されやすくなります。
数字で示せる情報平均年齢、
男女比、勤続年数の分布、有給休暇の取得状況、
資格取得の支援制度など、
社内で把握できている事実を掲載します。
ここで大切なのは、実際の集計値のみを載せることです。
見栄えのために推測で数字を出すと、
入社後に必ず食い違いが生じます。
数値が芳しくない項目は無理に載せず、
改善に取り組んでいる事実を書くほうが誠実です。
待遇・選考プロセス給与、
賞与、休日、勤務地、福利厚生に加えて、
応募から入社までの流れと所要期間を明示します。
「書類選考後、面接2回、
内定まで約3週間」といった記載があるだけで、
応募のハードルは下がります。
このほか、経営者からのメッセージ、会社の沿革、
教育・研修の仕組み、職場の写真も有効です。
ただし要素を増やしすぎると読み切れなくなるため、
上記4つを軸に据え、補足として配置してください。
5. ステップ③|応募導線と、応募後のフォロー設計
内容が整っていても、
応募までの動線が悪いと機会を逃します。
確認すべき点は3つです。
ひとつ目は、応募ボタンの位置です。
各ページの読み終わり位置と、画面下部の固定表示など、
複数の場所からたどり着ける状態にします。
求職者がその気になった瞬間に、
探させないことが重要です。
ふたつ目は、入力項目の量です。
氏名・連絡先・希望職種程度で受け付け、
詳細は後の工程で伺う設計にします。
志望動機の長文入力を最初に求めると、
そこで離脱されます。
スマートフォンから片手で入力できるかを、
実機で必ず確認してください。
3つ目は、応募後の対応速度です。
応募直後に自動返信が届き、
担当者から具体的な連絡が入るまでの時間が短いほど、
辞退は起こりにくくなります。
社内で「応募連絡は◯営業日以内に一次返信」という基準を決めておくだけでも変わります。
せっかくサイトを整えても、
返信が滞れば効果は打ち消されてしまいます。
そして見落とされがちなのが、
入社後のフォロー設計です。
採用サイトは応募を集めるためだけのものではなく、
入社した方が読み返す場所にもなります。
研修の流れや先輩社員の言葉が残っていれば、
入社直後の不安を和らげる材料になります。
入社1か月・3か月の面談を仕組みとして設けている企業では、
初期の食い違いを早く拾えている傾向があります。
定着は、
採用時点の設計と入社後の運用の両方で決まります。
6. 採用サイトと求人媒体・求人検索エンジンの役割分担
採用サイトを作れば求人媒体が不要になるわけではありません。
役割を分けて併用するのが現実的です。
求人媒体は、
まだ自社を知らない層に募集を届ける役割を担います。
母集団を形成する入口として引き続き有効です。
求人検索エンジンは、
各社の求人情報を横断的に集めて表示する仕組みで、
自社の採用サイトに求人ページを整備しておくと、
そこから情報を拾われる場合があります。
掲載条件や仕様は運営側で変更されることがあるため、
詳細は各サービスの公式情報をご確認ください。
そして採用サイトは、
興味を持った人が「この会社はどうか」を確かめる場所です。
実際には、媒体で見つけて社名で検索し、
サイトを見てから応募するかを決める、
という順序をたどる方が多くいます。
媒体の原稿からサイトへ誘導し、
サイトで判断材料を提供し、応募につなげる。
この流れを設計しておくと、
媒体への掲載費用の効き方も変わってきます。
当社では、採用サイトと会社案内パンフレット、
社員撮影を一括してお引き受けするご相談を多くいただきます。
同じ取材・同じ写真素材を紙とWebの両方に展開できるため、
別々に発注するより手戻りが少なく、
伝わる内容にも一貫性が生まれます。
7. まとめ|採用サイトは「ミスマッチを減らす装置」
採用サイトの目的を「応募数を増やすこと」だけに置くと、
良い面ばかりを並べたサイトになりがちです。
しかし応募が増えても、
面接や入社後に食い違いが起きれば、
現場の負担は減りません。
採用サイトの本質的な役割は、
応募する前の段階で自社の実態を正確に伝え、
合う人と合わない人の見分けを、
双方が早い段階でつけられるようにすることです。
合わない方が応募を見送るのは、
失敗ではなく設計どおりの結果です。
その分、面接に進む方との対話は深まります。
進め方としては、
まず社員の言葉を集めるところから始めてください。
デザインや構成は、
その言葉が決まってからで間に合います。
そして一度作って終わりにせず、
新しい社員が入ったらインタビューを追加し、
制度が変わったら情報を更新する。
採用サイトは、
更新され続けることで信頼される媒体です。
販促物、Webの無料診断やります
ホームページも、パンフレットやチラシなどの販促物も、
いまの状態が目的に合っているかを無料で診断します。
採用に関しては、
現在の求人原稿や会社案内が「誰に何を伝える設計になっているか」という観点で拝見し、
不足している情報を洗い出してお返しします。
これから採用サイトを検討される段階でも、
既存サイトの見直しでも構いません。
改善点は優先順位を付けてお伝えします。
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